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2022.04.18

脱炭素時代の錬金術?CO2からダイヤモンド

カーボンニュートラル実現のために、最も効果的かつ現実的な方法は再エネとEVシフトではあるが、2050年までの最後の切り札として期待されているのが、CCS(CO2回収・貯留)やCCUS(CO2回収・貯留・再利用)等のカーボンリサイクル分野である。

2030年までにCO2排出量半減、2050年までにCO2排出量±ゼロの世界共通目標に対して、再エネとEVシフトでCO2排出量を減らす事は出来ても、既に大気中に放出されているCO2を削除する事は出来ない。

CCS,CCUS共にCO2を回収・貯留までは同じだが、CCUSは貯留したCO2から新たに異なる物質を組成して再生利用する事が出来るのが特徴であり、実質的に大気中のCO2も削除が可能になる。

地球環境にとって、厄介なCO2も新たな錬金術で人類にとって有益な副産物になりうる、いくつかの事例をご紹介します。

バイオエタノール=CO2×スピルリナ(藻類)×イースト菌

せっかく回収したCO2をバイオ燃料として燃焼すればまたCO2が排出される事になるが、ガソリン・ディーゼル燃料を燃焼するよりは、マシという考え方になる。

しかし、CO2回収からバイオエタノールへ組成する過程でCO2を排出するようであれば本末転倒になる。

動物性タンパク質=CO2×水素菌

水素菌がエサとしてCO2を食べると動物性タンパク質やプラスチックが生成される。味は無味無臭のようだが、見た目は肉っぽい。出処だけに食すには抵抗があるなら、プロテイン製品としての摂取が望ましいかもしれない。

出典:株式会社CO2資源化研究所 https://www.co2.co.jp/jp/top/

ダイヤモンド=CO2

そもそもダイヤモンドは炭素から出来ている。
炭素が何十億年も溶岩などの高温高圧の環境で結晶化された物質が天然ダイヤモンドである。

上記の環境を人工的に再現して製造された人工ダイヤモンドは大量のエネルギーが必要になり、大量のCO2も排出している。

そして、天然ダイヤモンド採掘にも森林破壊や水質汚染などの問題があり、人工も天然も地球環境に悪影響を及ぼしている。

そこでカーボンゼロ時代の新たな価値観として、アメリカのAetherでは、
大気中から回収したCO2を原料に100%再生可能エネルギーでダイヤモンド製造と販売を行っている。

Aetherが製造するダイヤモンドは、森林破壊も水質汚染も起こさず、大気中のCO2を削除する。
この地球に優しいダイヤモンドが1カラット販売されると大気中のCO2を20トン削除される事になる。

これは太陽光発電設備50kwの年間発電量が削減するCO2排出量と一致する。

 

これまでC2排出量が多く企業イメージが悪くなってしまった企業も新たなCCUSスタートアップ企業とタイアップする事により、カーボンニュートラル、及びカーボンネガティブ企業として変革のチャンスが訪れている。

 

 

出典:Aether https://aetherdiamonds.com/